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川崎市 ミュージカルスタジオ施工

ダンススタジオ

 施工概要 

地域   川崎市中原区

工期   11日間

費用   1,740,000円  

施工内容  60㎡

・元事務所をミュージカルスタジオに改装

・壁天井をそのままにしたコンパクトな工事

 

 

 お客様との出会い・ご依頼内容           
 
「夏休み前にオープンしたいスタジオです、お見積りいただければ幸いです」
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武蔵小杉で新たにミュージカルスタジオをオープンしたいという藤川先生、そちらのスタジオマネージャーTさんからメールをいただきました。
 
「一番に仕上げていただきたいのは防音室と更衣室。次にリノリウムです・・・」
 
Tさんは初め不動産屋紹介の業者さんと相談をしていたそうです。ところが見積提出の1週間後に「特殊仕様の内装でやっぱり自信がない」とその業者がまさかの辞退・・・!
 
 
そこで知り合いだったバレエスタジオ主催の方から当社を紹介されたのだそうです。
 
物件は路面店舗で、前は車通りの多い道路です。
つまり振動対策が不要で、防音対策もそれほど手を掛けなくて済みそうです。
ただ問題は工期。
スタジオオープンまで1月半しかありません
 
どうすればそれが実現できるのか?そのヒントを探る気持ちで現地調査に向かいました
 
 
 
 施工前                              
 
オープンに間に合うのか?

Fujikawa工程表.jpg物件の情報をもらい、工事内容を打合せして概算見積りを作りました。
物件はリフォーム済で天井高も2700あり特に解体する場所もありません。新しく作る壁も防音ピアノ室と事務所&更衣室のみで、TMフロア(リノリウム)の下地もアンダーレイシートを貼るだけのシンプルな仕様です。

ただ、いくらシンプルとはいえ着工してしまえば11日間なんてあっという間です。事前に色柄・仕様など決めて商品を発注しておく事が必須で着工してからの変更や追加工事に対応する余裕はありません。

防音壁も最初は1重壁で音漏れテストをして性能を評価するつもりでした。その時点でテストするメリットとして、1重壁(簡易防音壁)の防音効果で満足できれば工期も間に合いますし、工事費用も安くなります。一方デメリットとして、満足する効果が出なければ2重目の壁を作るために、余計に日程が必要になります。

藤川先生もその方法に共感していただいたようで
「オープン時に開講するのは演技クラスと歌クラスだけですから、多少の工事延長は大丈夫です!」
と時間の余裕をもらえました。

7月18日に仮引渡しでオープン、もし残工事があれば後日対応
という計画で挑むことになりました。

 

 施工中                                 
 
短期集中の施工は初日が勝負!
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短期間でスタジオを完成させるにはお施主様の協力が欠かせません。
 
初日から材料を運び込んで、続けて墨出しをしました。
墨出しとは、間仕切り壁の位置や鏡の取り付け寸法などを養生テープでマーキングする作業の事です。藤川先生にも立ち会ってもらい、この位置で良いか検証していただきました。
 
特に歌レッスンをするピアノ室は防音壁の間仕切りです。緑色のテープがアクティングエリアに面する外側で、黄色いテープが防音2重壁のピアノ室側の壁仕上がり位置になります。
「ピアノを弾く先生は道路に背中を向けるので、ガラス窓とは少し距離が欲しいです・・・」
そんな希望を満足する位置を決めました。
 
 
ピアノ室の防音壁から着手
002.jpgピアノ室
アクティングエリア以外は既存の床をそのまま使いますのでタイルカーペットをしっかり養生します。
 
 
防音室615EF643-AC2C-4F07-BA88-E4A58A38186E.JPG
 
1枚目の壁は両面ボードの2重貼り。天井裏から音が漏れるのを防ぐためにピアノ室側の天井も1枚新しくこしらえます。
 
 
 
そして音漏れテスト!
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DAIKENのカラオケ用防音ドアを吊り込んで1重壁の簡易防音室が完成です。
 
この状態で音漏れテストを実施しました。音源はCDではなく藤川先生ご自信が歌ってのテストです。
 
その歌声はピアノ室内でなんと105デシベル!
 
感心してばかりいられません。防音壁の具合に耳を澄ますと、広い面積の壁からは音漏れはほとんど感じられませんでしたが、防音ドアの周りからなんとなく歌声が漏れて聞こえます。
 
 
1枚壁で上手くいけばいいなぁ…という目論見は見事に失敗でした・・・
 
 
2日間で2重目の壁をこしらえよう!
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音漏れテストが金曜日の夕方、月曜日にはクロス屋さんが来てしまいます。仮引渡し後の作業を少なくするには土日で壁を作らなければなりません。
この時現場が立て込んでいて職人さんが手配できなかったのでマサコさんに手伝ってもらいました。遮音コーキングを充填したり、重ね貼りのボードジョイントをずらしたり、遮音のツボは知っているので心強い応援でした。
 
 
0005 (4).JPGダンススタジオ 鏡
事務室&更衣室の壁下地こしらえはクロス屋さん到着の直前まで作業が掛かりました。リフォーム工事と並行して、藤川先生たちのオープン準備も進んでいたので運び込まれたエレクトーンはすっぽり養生されています。
今回は床工事の前に鏡を取り付けました、普段と順番が逆です。鏡は歪みとジョイントのずれをなくす映像調整が命です。設置したあとは3日間鏡に触ることが出来ません、歪んでしまうからです。今回鏡を先に取り付けたのはふたつの理由からです。ひとつは工程の短縮になるから、もうひとつはリノリウムを貼る職人さんはいつもバレエスタジオをお願いしている親方で、鏡の取り扱いも良く理解してくれていて安心だからです。
 
 
 
アンダーレイシートとTMフロアを貼って仮引渡し
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工事初日からブルーシートを敷いていたのには訳があります。タイルカーペットのボンドはポストイットのように何度も貼ってはがせる糊ですが、これが剥がそうにもベタベタしていて簡単には除去できません。かといってそのままでは強接着の新しいボンドが塗れません。そこでブルーシートを被せておきます。すると工事期間中にボンドがブルーシートに絡み取られ、床工事の当日ブルーシートを剥がせばボンドも綺麗に除去できるという訳です。
 
「乳児リトミックの時に床が冷たくならない様に・・・」
と言うご希望からコンクリートの土間の上に緩衝材としてアンダーレイシートを敷き、その上にTMフロアを敷きました。
 
防音ピアノ室の扉取り付けがまだ完成していませんが、なんとか工期どおりにレッスンが出来る状態にこぎつけました。明日はプレオープンで初レッスンです、この状態で仮引渡しとなります。
 
 
 
そして1週間後
防音ピアノ室unnamed (1).jpg
 
2枚目の防音ドアとしてLIXILのインプラスが到着しました。
カラオケ用防音ドアが25~30デシベル、インプラスが15デシベルですから、全体で40~45デシベルの防音効果です。私達の期待も高まります。
 
そして迎えた2回目の音漏れテスト!

藤川先生に力一杯歌っていただきます
「サークル・オブ・ライフ」男性2枠冒頭ソロの「ハイC」で
♪Ha~aa~
 
そして1枚1枚扉を閉めていくと
「聞こえない・・・!」
息を止めて、扉に耳を近付けるとかすかに聞こえてくる程度です。
これならレッスンに支障がありません。
 
無事にスタジオ完成です!
 
 
 
 施工後                                 
 
 
 
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ミュージカルスタジオ
 
 
 
 担当より                            
 
 
やっぱりライオンキングだった!
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「藤川はライオンキングでティモンを2000公演以上演じているんですよ」
 
現地調査の時、奥様でスタジオマネージャーのTさんにそう告げられて胸のつかえが取れました。
あぁ~、やっぱりそうか~!
 
私は劇団四季のファンでライオンキングはもちろんCATSは4回観ています。車のサイドにも携帯の待ち受けにもCATSのアイコンが貼ってあります。携帯の目覚ましは「雌ライオンの歌」です。
初めて相談のメールをいただいてから、もしかしたら四季関係のお仕事が出来るかもしれない・・・そう考えてドキドキワクワクしていました。
当時、仕事が立て込んでいて余力がなかったのにも関わらず、メールで打ち合わせを重ね、現地調査に行くことにしたのは、「もしかして藤川先生って・・・」という思いがあったからです(笑)
 
 
現地でお会いした藤川先生ご夫婦は、スタジオオープンに向けての2人3脚で頑張っている最高のパートナー、幸せ感が伝わってくる素敵なご夫婦でした。
 
「藤川はまるでピーターパンなんですよ」
言葉とは裏腹にTさんは嬉しそうにおっしゃいます。
素敵なリフォーム工事になりそうな予感がした現地調査でした。
 
 
 
 
床は冷たくなく、柔らかすぎず・・・
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工事にあたって、藤川先生たちがこだわったのが床下地です
FUJIKAWA MUSICAL STUDIO さんでは様々なクラスが開講されます。
 
演技・歌・バレエ・ジャズダンス・タップダンス・幼児ミュージカル・パフォーミングアクト・リトミック
 
決してバレエ専用の床ではなく、どのクラスでも快適に使えるような床が理想です。
その下地材の候補としてクッションフロアとアンダーレイシートを提案しました。
 
「裸足やダンスシューズ、バレエシューズとかいろんな形でサンプルに乗って踏み心地を確かめてください」
 
そして各クラスの先生方に意見を聞いてアンダーレイシート+TMフロアに決まりました。
 
床仕上げのTMフロアは藤川先生からの指定でした。
東リと松山バレエ団が共同開発したリノリウムですが、劇団四季でも使っていたそうです。この重たいTMフロアを舞台に運んでテープ止めして行う公演もあるそうで、華やかなミュージカルの舞台裏って大変なんですね。
 
「大塚さん、TMフロアに穴が開いた時の補修方法はどうすればいいんです?」
「えっ?藤川先生、これに穴が開くんですか?」
「舞台に持ち込むリノは結構穴あきますよ・・・」
 
藤川先生が真剣にメンテを気にされてるので、余ったリノをお渡ししました。
「穴の周りを四角く切ってこれを移植してください。周辺はコーキングで大丈夫です。
そうは言ってもですね、本当に困ったときはご連絡ください(笑)」
 
 
 
FUJIKAWA MUSICAL STUDIO の魅力は総合力
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様々なクラスを教える講師の方々はHPに掲載されているだけで18名もいらっしゃいます。総合芸術のミュージカルを教えるにあたって専門のパフォーマンスを指導してもらえる環境って素敵ですよね。
 
講師の方々は藤川先生のキャラクターにグイグイ引き寄せられて集まったんじゃないでしょうか?私も藤川先生の魅力に惹かれて、リフォーム工事で最高のパフォーマンスを披露しちゃいましたから(笑)
 
藤川先生のブログを拝見すると、新しいクラスや講師の方が紹介されていて、今も成長を続けているスタジオであるのが伝わってきます。
 
ライオンキングやアニーの子役オーディション対策レッスンや地域のイベント、オリジナル脚本のミュージカルなどスタジオは盛りだくさんの内容で活気付いています。
 
きっと将来FUJIKAWA MUSICAL STUDIO から育ったジュニアが日本を代表する俳優・女優になるんでしょうね!今から楽しみです!
 
 
写真は仮引渡しの日にスタジオを覗いてくれたのがレミゼのジャンバルジャン福井晶一さん、このあと福岡公演に戻るのだそうです。後でわかったのですが、福井さんがラムタムタガーを演じた会のCATSも観ていました~残念、それをお伝えしたかった~
 
 
 
 
 
藤川和彦先生のブログはこちらから
 
FUJIKAWA MUSICAL STUDIO さんのHPこちらから
 
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