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自然素材・輸入壁紙を使った「住宅リフォームブログ」エーゼン大塚建設

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2016年8月のブログ記事一覧

こんにちは!

自然素材・輸入壁紙を使った「住宅リフォームブログ」を運営している

東京都江東区のエーゼン大塚建設 代表の大塚健太郎です

 

 

前回のブログでは

レジデンシャルオーガナイズのメソッドを使って

「思い」や「理想」をカタチにして見える化する方法をご紹介しました。

「住宅リフォームで自分たちの思いや理想をちゃんと住宅会社に伝える方法 その1」

 

 

今回はライフオーガナイズの講習を受けて

その後の住宅リフォームにどう生かせたかをご紹介します。

 

 

私を含め、多くの設計士がおちいりがちな落とし穴があります。

 

「子供が二人いるので3LDKを確保したい」

そんな相談をお客様からされると

まるでパズルを解くように、部屋のレイアウトばかりに集中してしまうと言う落とし穴です。

 

その難解なパズルに飲み込まれてしまうと

部屋のレイアウトの中からひねり出した残りのスペースガ収納となり

「思ったよりも確保できましたよ!」

なんて勘違いなプランを作ってしまうんです。

これはお客様の「思い」や「理想」を十分聞き出せていないOUTなパターンです。

 

 

今回ご紹介するのケースでも似たような感じで

実際にご家族が直面している問題は

「収納計画である!」

という事に気が付くまで随分時間がかかった事例でした。

 

 

■ 講習受講までのいきさつ

 

洋室が納戸化している家

写真 2015-09-22 12 27 18 - コピー.jpg

 

Hさん宅は6LDKの広い家なのですが

子供が独立したり、お母さまがなくなられたり

家族構成が変わっているのに、想い出の品だけが残っていて

主(あるじ)のいなくなった部屋は、捨てられない物や日用品のストックであふれる納戸と化していました。

 

 

2世帯住宅リフォームを決意したHさんの希望と悩み

 

●家の中が寒くて生活し辛い

●将来のお父様の介護を想定したプランにしたい

●必要な所は耐震補強をしたい

●長女夫婦と次女の思い、そしてお父様の思いがなかなか共有できない

●物が多い

 

そんな相談をいただき、私(住宅会社)は設計のコンセプトをまとめました

 

高齢のお父様が生活しやすく、将来介護が必要になった時でもケアしやすい間取りで、

来客の多いH邸にふさわしい広く・明るく・風通しのいいリビングにし

捨てられない思い出の品や季節用品を仕舞っておく収納を用意する。

 

 

 

 

住宅会社(私)の悩み

before&after.jpg

 

コンセプトを元に寝室とDKを入れ替える大胆なプランを提案しました。

 

住宅会社目線でとらえた「生活しやすいであろう」レイアウトです。

でも、本当はお父様が寝室ではどんな暮らし方をしたいのか?

階段横の納戸で収納は十分なのか?

この時、ご家族の思いを十分につかめてはいませんでした。

 

 

それでも調整役を引き受けてくれていた娘婿さんは

機能的に配置されたこのプランをとても気に入ってくれました。

きっと左脳タイプなんでしょうね・・・

 

「ただ、やっぱりお義父さんが抵抗があるみたいで・・・」

これでいいんじゃないと言った翌日には、寝室は動かしたくないと

気持ちが揺らいで決めきらないのだそうです。

 

結局、私が直接会ってご説明しても、お父様からはOKのお返事はいただけませんでした。

 

 

もう一度みなさんの思いと悩みを整理する

堀江邸 打合せ170109.jpg

いま一度、情報を整理しようとマインドマップを書いてみました。

するといままで気が付かなかった本当の問題点が見えてきます・・・

 

初めは「寒い」とか「介護」とか「耐震」という

わかりやすいキーワードにばかり注目していたのですが

実はこのH邸の2世帯住宅リフォームは

収納問題を解決するためのリフォームだったんです!

 

 

そこに気付いたので

寝室とDKを入れ替えるプランをどお思うか?

をご家族に再確認しました。

 

 

お父様の「抵抗感」がどこにあるのか整理していただくために

このプランのメリット・デメリットを抽出したマトリクスをお見せしました。

 

プランのメリット・デメリット.jpg

「大塚さん、話の内容をわかりやすい図にしていただき助かりました。

お義父さんにこのプランのメリットを説明したところ、かなり納得した様子です。

収納についてはお義父さんも妹もかなり気になっていたようで、

やはりそちらをしっかりと計画していった方がいいと思いました」

 

調整役の娘婿さんも安心したようです。

ほっとした様子のメールをいただきました。

 

こうしてプランの方向性が決まりました。

 

以前であれば、このまま契約に向けてプランや仕様を絞り込んでいくのですが

その前に是非皆さんには、ご自分たちの「思い」や「理想」と向き合ってもらいたいと思いました。

 

 

 

■いよいよライフオーガナイズ入門講座の受講

 

私一人がもがいていても、H様が満足できるプランは作れない!

ご家族の皆さんに積極的に2世帯リフォームプロジェクトに関わって欲しい!

心からそう思いメールを書きました。

 

「どちらのプランで進めるにせよ、ライフオーガナイズのメソッドを使った整理収納は必要だと、

マインドマップを書きながら確信しました。

入門講座にどなたか一人でもご参加いただけると

今回のリフォームが満足できる、快適なものになると思っています」

 

すると嬉しい事に、妹さん長女夫婦の3名で受講していただけました。

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入門講座は前回ブログでご紹介したレジデンシャルオーガナイズの基礎となる講座ですが。

 

断捨離とは異なり、捨てる事からは始めません。

まず自分の思考を整理し、自分に合った片づけ方を見つける講座です。

ワークを通して片付けへの意識が変わります

何故いままで片付けられなかったのかがわかり

片付けられない他の家族の事も理解できるようになります。

 

他の家族の事も理解できるようになる・・・

 

2世帯リフォームを前に、3人が受講されたことは本当に価値のあることだと思います。

(ご興味のある方はレジデンシャルオーガナイザーの伊藤かすみさんのHPをご覧ください)

 

 

 

受講後の皆さんが実践された事を少しお話します。

 

●工事の前から少しづつ荷物の整理を始められました。

片っ端に捨てるのではなく、想い出のある品だけど普段は使わない物や趣味のもので取っておきたいものは、3階のロフトに移動しました。

1階には日々必要なものだけ置くようにしました。

 

●ゴールデンゾーン(もっとも見やすく、手に取りやすい高さのエリア)に物を置くのが大好きなお父様のために

寝室の収納家具のゴールデンゾーンはオープン収納にしました。

さらに左脳タイプのお父様が片付けられるように、引き出しには「シャツ」「下着」と大きなタグが貼られました。

写真 2016-07-05 14 20 37.jpg

 

 

●階段横の遣いにくかった収納も間仕切りを取り外して使いやすい大きな納戸にリフォーム。

そこに造作で取り付ける仕切りやハンガーパイプはお姉さんの設計です。

寝室と隣り合う明るい納戸には、お父様のオフシーズンの衣類を仕舞っておくので、衣替えも簡単にできそうです。

ファイル 2016-07-01 9 05 40-tile.jpg

 

 

●ライフオーガナイズ入門講座のあと、キッチンは既存の造作収納を活かせばそんなに収納がいらない事が分りました。

当初のプランよりシステムキッチンをずらすことになり、おかげでリビングダイニングのスペースが広がりました。

諦めて捨てるはずだった想い出のソファを置く事ができました。

写真 2016-07-21 16 33 28.jpg

 

 

●お父様の海外勤務時代のお土産のペルシャ絨毯も、丸めたまま部屋の隅に放置してありました。

その想い出の品はお父様のたっての希望で寝室の壁に飾られました。

多分お父様の価値感を共有出来なければ捨てられていた絨毯だと思います・・・

個性的でとても素敵な寝室になりました。

写真 2016-06-25 13 12 29.jpg

 

 

他にも

●お父様の快適さUPの為に、ベッドのヘッドボードにゴールデンゾーンを造作したり

●既存の下足入れの棚をプチリフォームして妹さんのブーツが入るようにしたり

●リビングの耐震壁で筋違の間にニッチカウンターを設け、そこにFAX電話を置いたり

●洗濯機を移動して広くなった洗面脱衣室で、お父様がちょっと腰かけられるように椅子を造作されたり

写真 2016-08-12 12 26 52-tile.jpg

 

私達プロがアイディアを出す以上に

積極的に意見を交わし

ご家族の皆様が2世帯リフォームと向き合っていただけました。

 

 

これって本当に凄い事だと思います。

他人に押し付けられた生活空間ではなく

自分たちで相談し、考え、選んだ生活空間なのですから

快適に過ごせることはもちろん

引渡し直後の片付いた状態がこれからも維持できる事と思います。

 

 

そんな風に、H邸の皆様はライフオーガナイズの講習を経て

「思い」と「理想」の詰まった生活空間を手にいれることに成功しました

 

 

 

 

言い忘れましたが

「リバウンドしない」のが他の片付けメソッドと違うライフオーガナイズの特徴です。

 

ライフオーガナイズに興味があったり、収納計画をじっくり住宅会社と相談したい!と言う方は

エーゼン大塚建設でご相談いただけます。

お近くにお片は永代ショールームまでお越しください。

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こんにちは!

自然素材・輸入壁紙を使った「住宅リフォームブログ」を運営している

東京都江東区のエーゼン大塚建設の代表 大塚健太郎です

 

 

夢の住宅リフォームに取り組もうとするご家庭で

そこで生活する人みんなが

自分たちの理想の住まいの形を共有出来たら良いですよね。

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リビングひとつを考えても、家族の好みや理想はバラバラ

 

家事終わりにちょっと横になりながらTVを見たいママなら、ゆったりしたソファー

趣味のマンガを描きたいお姉ちゃんなら引き出しと本棚

バイト帰りでそのままカバンや上着を放り投げたいお兄ちゃんならプチクローク

机には何もないのが快適というパパには、扉のついた収納

 

そんなインテリアや収納がリビングにあると家族みんなが快適に生活出来ますね。

ん?これは我が家の事かな・・・(笑)

 

 

自宅のリフォームを考えてる家族なら、そんな思いや理想を話し合っているでしょう。

でも、それはきちんと形に出来ていますか?

整理整頓されていて、工務店やデザイナーに伝えられますか?

 

もしちゃんと伝えられなければ、出来上がってから

「イメージと違うんだけど~」

という残念な結果になりかねません。

 

 

自分たちはどんな暮らしがしたくて

どんな暮らし方が嫌なのか

ちゃんと住宅会社に伝えるのに役に立つ講座があります。

レジデンシャル・オーガナイザーによる

「片づく×ご機嫌家づくり」セミナー

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実際にどんなセミナーか私とマサコさん、夫婦で参加してきました。

 

「思いをカタチにセミナー」「理想をカタチにセミナー」の2講座です。

セミナーのコンテンツを詳しくお伝えすることは出来ませんが

お互いに感じている家の問題点が全然違っていたり、

私がいけてると思っていたインテリアにマサコさんは満足していなかったり、

いろんな気付きのあったセミナーでした。

ご興味のある方は講師の伊藤かすみさんのHPをご覧ください

 

 

このセミナー、説明の後のワークが良く出来ていて

「思い・・・」のワークでは自分たちがどんな暮らしを望んでいるかがわかり

「理想・・・」のワークではどんなインテリアがいいか「見える化」出来ます。

これがつかめていれば住宅会社にイメージを間違いなく伝えられます。

 

 

「家族で話してるんだけど自分たちの思いや理想を上手くまとめられない」 とお困りの方や

「お客様からのヒアリングを上達させたい!」 という設計・デザイナー・住宅会社の方は

伊藤かすみさんのセミナー受講をお勧めします。

 


ただ現在、伊藤さんは活動の拠点を福山に移しておられるので

今度、東京でのセミナーが決まった時は当社のHP、ブログ、FBでご案内させていただきますね。

 

 

では当社のお客様がライフオーガナイズの講習を受けて

どんなリフォームが出来たのか?

本ブログの「その2」でご紹介させていただきます。

そちらも是非ご覧ください。

 

 

 

自分たちの思いや理想をカタチにしたリフォームをしたい!

自分たちの話をしっかり聞いてほしい!とお考えの方は

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こんにちは!

自然素材・輸入壁紙を使った「住宅リフォーム」ブログを運営している

東京都江東区のエーゼン大塚建設 代表の大塚健太郎です

 

 

「クローゼットのカビ何とかならないでしょうか?」

このブログやYoutubeチャンネル「リフォーム大好き講座」を見たと

住宅の結露やカビでお悩みの方から沢山お問い合わせをいただきます。

 

そのほとんどが木造住宅ではなく

気密の良いマンションです。

中には2000年築の高層マンションという例もありました。

まだ出来て16年ですよ

壁の裏にはちゃんと吹付発砲ウレタンで断熱施工されているのに

クローゼットの中にカビが生える・・・

 

何で?

 

吹きさらしの角部屋とか、

お部屋の空気の循環が悪いとか

 

様々な要因が重なって、築浅のマンションでも結露します。

 

原因が様々ですから

結露(カビ)を解消する対策もさまざま。

そうした個別の施工事例は別の機会にご紹介します、お楽しみに!

 

 

結露対策工事で使えるに新しい建材!

モイスNT

 

今まで当社が採用してきた結露対策に有効な内装仕上げ材と言えば

珪藻土の「はいから小町」と

リサイクル建材の「エコカラット」です。

どちらも既存の壁クロスの上から施工が出来るので施工か簡単なうえに

仕上げ材としても美しいのが魅力です。

 

今回であったモイスNT内装材はそのまま仕上げ材としても使える下地材。

ただデザイン的にお洒落ではないので

さすがに玄関やリビングには淡白すぎて使いたくありませんが

クローゼットとか造作家具の背板なら十分仕上げ材として使えます。

 

その質感は耐火建材のケイカル板に似ていますが、表面が硬いので爪でひっかいても傷になりませんし

指や服が粉で白くなりませんでした。

 

畳1帖サイズで1枚3,660円と下地材としてはちょっとお高いですが

シナベニヤや桐ボードとは比較にならない調湿効果がありますし

下地から直すなら、はいから小町やエコカラットより4割安く出来るので結果的にローコスト!

 

肝心な吸湿性能は、霧吹きの水を吹くとグングン吸収していきます。

その様子はエコカラットにそっくり

(最後に動画があります)

 

商品の詳しい情報はアイカ工業のHPをご覧ください

 

 

今年は忙しくてなかなか展示会にいけませんでしたが

いい建材と出会えました。

近い将来、モイスNTを使った事例がご紹介できると思います。

大塚健太郎

 

 

動画です↓

嫌な結露とカビを解決する方法

 

 

 

ご自宅の結露、カビでお困りの方はエーゼン大塚建設でご相談いただけます。

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こんにちは!

自然素材・輸入壁紙を使った「住宅リフォームブログ」を運営している

東京都江東区のエーゼン大塚建設の代表 贅沢リフォームの匠、大塚健太郎です。

 

 

夢はあきらめなければ必ず叶う!

 

ビジネス書や自己啓発のセミナーで良く使われるフレーズです。

AKBの元総監督、高橋みなみさんも同じような名言を残していますね。

私もこうした考え方は大好きです。

 

 

リフォーム工事でも

夢の住まいを作ろうとすると様々な障害が立ちはだかります。

予算であったり、

工期であったり

撤去したい壁が耐力壁(耐震壁)で壊せなかったり

トイレをバリアフリーにしたくても、ルート変更の出来ない配管が転がっていたり

 

写真 2016-04-04 18 30 16-tile.jpg

 

僕ら建築のプロは

図面を読みこなし、天井裏や床下を覗いて、

時には辛い判断をお客様に告げなければなりません。

 

「トイレのバリアフリー化は出来ませんね」

 

 

 

このブログでご紹介する施主のF様の場合も

「今の便器には特に不満はない」

との事でしたから

トイレの内部はそのままにして、手を付けない方針で工事を始めました。

 

 

でも、F様はトイレのバリアフリー化を全然諦めていませんでした

マンションリフォーム

 

壁がなくなり、床や天井のコンクリートがむき出しになると

タイミングを見計らったように

「大塚さん、うちのトイレの床は下げられないかしら?」

と再びバリアフリー化を熱望されてきました。

 

 

「えぇ~!やっぱり諦めていなかったんですね~」

私はかつてゼネコン社員だったころ新築マンションの現場監督をしていました。

ですから、いかにマンションが合理的に設計されている物であるかを良く知っています。

必要のない段差など、お金と時間がかかるだけです。

段差があるのは、それなりの理由や必要性があるからです。

 

そんな作り手の事情を知っているので

初めは乗り気でなかったトイレの床下調査も

F様の熱意に根負けしてやってみる事にしました。

 

 

「分りました、廊下の扉の納まりが変更になりましたでしょ。

そのためどうせトイレの床を一部剥がさなきゃならないので

今床をめくってみましょう・・・」

 

 

 

F様の熱意は私を動かしただけでなく、

ふたつの奇跡を呼びました。

 

 

「消えた配管」と「工事ミス」

写真 2016-05-10 16 36 40.jpg

 

当初壊さないつもりのトイレの床をめくってみると

「あれっ?配管が転がっていない・・・」

 

建築図面では書いてある(実在するはずの)配管が見当たりませんでした。

キッチンやUBから離れ、廊下の脇にぽつんと配置されたトイレ。

そこに書いてある配管ですから、何か意味のある配管であるに違いない。

図面がかすれていて給水なのかガス配管なのか判別できないけれど

その配管が転がっているので、廊下より床が高くなっている・・・はずでした。

 

図面にある配管が消えた!

これはまさしく奇跡でした。

 

 

でも、これだけではバリアフリーに出来ません。

「Fさん、床だけを下げると便器が今よりも高くなってしまうんですが大丈夫ですか?」

「私は足が長いから大丈夫よ、多分・・・」

 

写真 2016-08-12 18 12 38.jpg

 

いやぁ、大丈夫な事ないでしょう。

便座に腰かけると足が浮いてしまう便器なんて

使いにくいッたらないです。

踏み台を置くにしても邪魔だろうし

お掃除するにも面倒くさい。

 

 

バリアフリーはやっぱり無理だなと、なかば諦めました。

 

念のため、便器と壁の間の隙間に頭を突っ込んで裏側の配管を見た時

ふたつ目の奇跡がそこにありました!

 

配管が凄く低い!

写真 2016-08-12 23 35 44.jpg

 

その配管は見たことないくらい、曲げられていました。

 

「工事ミスか?」

 

 

同じプランが縦に続くマンションでは

上の階に行くほど施工する職人も慣れてきますし

現場監督もチェックするポイントが適切になります。

同じ事の繰り返しですからね。

 

 

逆に、下の階ではまだ部屋のプランに慣れていないので

誰かがうっかりミスをする可能性は高くなります。

 

 

もしかしたら、トイレの床は上がらないと勘違いして

縦配管のジョイント位置を低く作ってしまったのかもしれません。

床に給水やガスの転がし配管がなければわざわざ床を上げる必要なんてありませんから

そんな勘違いがあったとしてもうなずけます。

 

 

理由はどうであれ

これは奇跡です!

 

 

便器の位置を下げる分、排水芯位置を上げれば元々の縦配管に繋ぐことが出来ます。

つまり

排水芯が155ミリのリモデルタイプの便器を使えば

今の床を下げて、便器の取り付け位置も下げた完璧な段差解消が可能となります。

 

 

 

ふたつの奇跡が重なり

このマンションで唯一のバリアフリートイレが実現しました

 

マンションリフォーム中央区

 

今回ばかりはF様の粘り勝ちです。

夢は諦めなければ必ず叶う!

を体現されてしまいました。

 

素晴らしいですね。

 

その一方でプロはダメですね(^_^;)

先入観や既成概念に囚われると

なかなかマインドを切り変える事が出来ません。

今回深~く反省しました。

 

でも、お客様のこだわりに真摯に向き合い

とことんお付き合い出来たのですから

『贅沢リフォームの匠』として良い仕事が出来たと自負しています。

 

だって、

「このマンションでバリアフリーのトイレがあるのは我が家だけ!」

なんて、最高の贅沢じゃないでしょうか

 

 

工事中、私と一緒に悩んでくれたマサコさんも

完成したトイレに喜ぶお客様の顔を見れば

この満足げな顔! (^^)

漆喰

 

 

マンションリフォームで「贅沢リフォームの匠」と一緒に作り込むプロセスを楽しみたい方は

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