施工事例

ホーム > 施工事例 > 八千代市 バレエスタジオ

八千代市 バレエスタジオ

バレエスタジオ施工

 施工概要 

地域   千葉県八千代市

工期   19日間

費用   3,397,000円  

施工内容  

・S造3階部分をバレエスタジオに改装

・防振床&遮音壁

 

 

 お客様との出会い・ご依頼内容           
 
「以前から気に入っている物件があって、そこで教室を開きたいんですが
バレエスタジオ仕様に内装をお願いできますか?」
 
とても丁寧な言葉使う、穏やかな男性の声で電話をいただきました。
それが現役バレエダンサーの西岡正弘先生でした。
スタジオのレッスンは奥様のあゆみ先生が指導されるそうです。
 
物件は八千代台駅から徒歩5分、近くに小学校もあり確かに良い立地です。
FAXしていただいた図面をもとに概算見積もりを送りました。
 
「一度現地で防振床のテストをしていただけませんか?」
「もちろんです、その方が私達も安心ですから」
物件はRC3階建てビルの3階部分です。鉄骨造よりも防振的に有利とはいえ、実際にその場に立ってみないと建物のポテンシャルはわかりません。年末の仕事納めとして防振床のテストに伺いまいした。
 
 
 施工前                              
 
より良い防振床にするために

防振床テスト防音性能のある置床を並べただけでは、コンクリート造でも振動を抑える事は出来ません。試しにむき出しの床の上でジャンプすると下の階に「ズーン、ズーン」と振動が響き渡ります。それは高輪のバレエワークスRさんの時と同じでした。

実は西岡先生は最初に相談していた工事店があり、そこが提案してきたのが防音性能のある置床仕様。建築工事に詳しいビルオーナーは「この仕様では到底許可できない」と却下されたそうです。

ただこちらのオーナーはNGを出すだけではなく納得のいく施工方法も模索してくれていて「WEBでみつけたんだが、エーゼン大塚建設という会社が良さそうだから一度相談するといい」

そう正宏先生にアドバイスしてくれたのだそうです。

そうして実現した防振床のテストでは、レッスンの振動床に伝えない為に鉄骨で橋を渡した実物模型を作りました。ジャンプする方法にも、ビルオーナーはこだわって、模型に3人が乗り同時にジャンプをするテストをいろいろなパターンで繰り返しました。

防振床の効果は確かにあるのですが、下階で全く振動を感じないかと言うと、そうでもありません。「建物の限界かな?」と私も諦めていたところ、「事務所で貸し出すつもりだったタイルカーペットがある。それを使ってみよう」とビルオーナーから意外な提案があり、鉄骨の下に2枚重ねでタイルカーペットを敷きました。それがうまいこと振動を吸収してくれて階下での振動がほとんど感じられなくなりました。

 

関係者がそろった防振テストで、準備していた以上の防振床が出来上がり皆が満足できました。

これで安心して物件の賃貸契約を進めてもらえます。

 
 
 施工中                                 
 
せっかくの高い天井はそのままに
IMG_1736.JPGIMG_1734.JPG
 
屋上の真下にあるスタジオなので、空調の効率を考えると「天井を作った方がいいんじゃないか?」と言うのがビルオーナーの考えでした。実際、賃貸事務所として貸し出す予定だったのでビルオーナーの手配で天井を貼る準備も出来ていました。そこを正宏先生とあゆみ先生が辛抱強く交渉して天井を貼らない現状渡しで賃貸契約をしてもらいました。天井を作った状態で渡されると、その天井を解体する余計な費用が発生していたので良かったです。
 
 
床の下地材料搬入
 
IMG_1799.JPGIMG_1802.JPG
現地の足元がいいうちに天井の塗装を済ませました。
 
防振床の要になる鉄骨は1本32キロ。エレベーターのない3階に階段を使って人力で運び上げました。こうした下地材料をどうやって荷上げしようか?或いはどのくらいのサイズまでなら荷上げできるか?そうした仮設計画の見極めがバレエスタジオ施工には欠かせません。
 
 
防振防音床の施工
IMG_1807.JPGIMG_1820.JPG
実物模型のテストでOKが出た仕様で床を作っていきます。建物のポテンシャルによってどんな仕様になるかはまちまちなので、スタジオの施工に慣れている職人さんでも時間が掛かります。パーチクルボードを支える支持脚に合わせて微調整しながら鉄骨を少しずつ並べていきます。実験では採用しなかったロックウールも使用しています。このロックウールは吸音の効果があります。
 
 
共用階段のところに防音壁を設置
遮音壁IMG_1837.JPG
今は下の階が空室ですが、将来学習塾が入ることを想定して階段室の壁は防音壁仕様にしました。
 
音の通過を防ぐには壁の重量を重くすることが効果的です。木造のアパートよりもコンクリートのマンションの方が遮音性能が高い理由がそこにあります。でも音は不思議なもので優秀な防音壁の壁厚を厚くしても防音効果は思ったよりも上がりません。むしろ優秀な防音壁を2重に立てて空気層を取った方が音が小さくなります。マンションで2重窓にするのと同じです。その時空気が流れる隙間があっては台無しなのでそれぞれの壁でボードの継目や壁との取り合いにしっかり遮音コーキングを充填して空気の流れをシャットアウトします。ちなみに写真で使っているダイケンの遮音マットはロックウールに似ていますが断熱効果はありません。
 
 
楽しい壁紙選び
IMG_1819.JPGIMG_1858.JPG
共用廊下側に貼る輸入壁紙はカタログから選びましたが、スタジオ側に貼る国産クロスは現物サンプルを取り寄せ、壁に貼り付けて検討しました。実物を貼ってみると窓から差し込む光の加減で印象が随分違って見えます。カタログ本では上品に思えた柄が全然見えなかったり、逆に派手だと思った柄が素敵に見えたり、やはり色柄は現地で決めるのに限ります。
 
 
いよいよ鏡とバレエシート
バレエスタジオ鏡IMG_1852.JPG
今回は鏡を先に貼ってから、最後に床のバレエシートを貼りました。その理由は工程短縮です。鏡の取り付けはただ貼るだけではありません。1ミリもないパッキンを調整して鏡のジョイントを真っ直ぐにすることから始まり、最後は鏡を押したり引っ張ったりして歪みを取ります。これが映像調整です。鏡の汚れはボンドが完全に乾くまで掃除することが出来ません。鏡を付けた後、3日間は触れません、その期間を有効利用するために先に鏡を貼り、その後床のバレエシートを貼りました。
 
今回使用したのは舞台用のシートのTFリュームです。コストパフォーマンスが高い上に色が選べるのが魅力です。
 
 
 
 施工後                                 
 
天井の高い、広々したバレエスタジオ
バレエスタジオ施工輸入壁紙
遮音壁に取り付けた防音合わせガラスの窓は、階段を上がってくる人から丁度いい目線でレッスンの様子が見られます。扉の向こうは受付と待合スペースになっているので、お母さん達はそこからお子さん達のレッスンをゆっくり見守れます。
 
天井の高い広々とした明るいバレエスタジオが出来ました。
 
 
 担当より                            
 
バレスタジオ施工P1012983.JPG
 
正宏先生・あゆみ先生ご夫妻は本当に素敵なカップルで打合せの時から終始楽しくお付き合いさせていただきました。
 
物件のあるの八千代台は私が通っていた大学の近くですし、一方であゆみ先生は門前仲町の教室に通われています、お子様も江東区内の会社にお勤めだそうで親近感がわきました。永代ショールームで打ち合わせもあゆみ先生のレッスンの日にちに合わせてお越しいただきました。
 
工事の後半、支給品のロールスクリーンを取り付けたり、先生たちが準備されたカッティング文字をどうやって窓に貼るのかをアドバイスさせていただいたのも学生時代の文化祭を思い出して楽しいひと時でした。
 
 
そんな楽しい工事でしたが、実はとんでもないハプニングもあったんです。
まさかの防振床再検査です!
999.jpg
「この床では承認できません」と突然ビルオーナーからメールが届きました。3日後にはバレエシートを貼って完成と言う工事終盤でしたので正宏先生も私も大慌て。一体どういう事でしょうか?
 
どうやらビルオーナーさんが休日に現地を視察されて下階への音を確認されたようです。でもその飛び跳ね方はバレエのレッスンではありえない飛び方でした。確かにスタジオをぐるぐるジョギングするような踵からの着地音は少し聞こえてきます。そういう事なら教室での指導で回避できますし、いざとなったら更なる防振性能レベルアップの施工方法があるのでオーナーも理解してくれるだろう!
 
そんな気持ちで正宏先生・あゆみ先生そして私とマサコさんで再検査に挑みました。
 
結果は上々。ビルオーナーさんもニシオカ・バレエ・スタジオのオペレーションを信じてOKしてくださいました。私も写真のようにかなり頑張ってジャンプしているでしょう(笑)
 
 
そして無事お引渡し
P1012986.JPG
防振床の再検査のあとは、私達はワクワクしながら残りの工事を丁寧に仕上げていきました。
 
適度な弾力でひざに負担のかからない床でジャンプしながら正宏先生は「本当、この床いい感じだよ~」を連呼されていました。この床、素人の私でさえいつも以上に高くそして気持ちよくジャンプできるんです。お客様から良い評価をいただくのは本当にうれしいことですね。
 
お引渡し後、そのスタジオでのレッスンを見学させていただきました。丁度正宏先生の講演まえで、パートナーの方と本番さながらの練習を間近で見させていただきました。さすがプロですねぇ、普段はとても控えめな正宏先生なのに踊り始めるとひと回り体が大きく見えて、手足の先がピンと伸びて神経が行きわたっている立ち姿に感動しました。
 
私もあんな姿勢が保てたらいいなぁ…
とてもバレエは無理ですけれど(笑)
 
続くジュニアのクラスでは、可愛らしい生徒さん達が足のポジションを教わったり、一生懸命ジュッテやプリエを練習したり見ていてついつい我が子のように応援したくなりました。あゆみ先生の優しくでもピリッと厳しいレッスンも良かったです。うちの娘が小さい時に出会っていればなぁ・・・と男親の妄想にちょっぴりひたりました。
 
本当にエーゼン大塚建設にお声掛けいただいてありがとうございました。
これからのニシオカ・バレエ・スタジオさんのご活躍を応援しております!
 
P1013047.JPG写真 2015-04-02 16 56 11.jpg
 
 
 
 
【ニシオカ・バレエ・スタジオさんからのご感想】
 
IMG_2213.JPG
エーゼン大塚建設さんに相談する前、クラッシックバレエ専用の床を作るために、専門的な工事に詳しく低予算で受けていただける業者さん選びで悩んでいました。そんな時にビルの持ち主の勧めからエーゼンさんのホームページを拝見したんです。
そしてホームページを見て、大塚さんの熱意を感じてすぐに電話しました。
物件の契約前に床の防音・防振実験をしたいという私達の希望を快く引き受けていただいた事が決め手となり工事を依頼することにしました。また見積もりが良心的なもので、何でも相談できる気がしました。
 
工事が終わって、何ひとつ不自由さはありません。皆さんにスタジオを見て気に入っていただいております。夢を膨らませられる空間設計に感謝しております。

 

ニシオカ・バレエ・スタジオ

 
 
ニシオカ・バレエ・スタジオ さんのHPこちらから
ニシオカ.jpg
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「八千代台のバレエスタジオ ニシオカ・バレエ・スタジオ」の動画です

 

 
関連ブログ
 
バレエ問合せ.jpg
  • このエントリーをはてなブックマークに追加 
  • Clip to Evernote