こんにちは!
自然素材・輸入壁紙を使った「住宅リフォームブログ」を運営している
東京都江東区のエーゼン大塚建設 代表の大塚健太郎です。
先日、来店されたお客様はこんな悩みを抱えていました。
「北側の洋室で寝ているのですが、ベッドの裏の壁にカビが生えて困ってるんです」
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なるほど、それはお困りですね。
断熱対策が十分でなかった昭和のマンションには多くみられる症状です。
えっ?2000年以降のマンション?築14年ですか?
う~ん、それはレアケースですね~
その時代なら、ちゃんと断熱施工がしてあるはずなんですが・・・
カビの原因は結露、結露の原因は断熱不足
最初の写真をよく見てください。
外部に面している窓側の壁は異常ありませんが、その隣の壁にカビが生えています。
この壁を調べると、外壁側はコンクリートの躯体に断熱材を吹き付けているのですが、
隣家との界壁には断熱がされていませんでした。
コンクリートの壁に直接ビニールクロスが貼ってあり、壁自体が結露していました
さらに2重壁になっている玄関横の壁も調べました。
ボードを剥がすと洋室同様に断熱がされていません。
むき出しになったコンクリートには水滴がびっしり。
外の冷気がコンクリートに伝わり、結露を生じさせたのがわかります。
こうした熱の伝わりを防ぐために、隣家との界壁も外壁から1mほど断熱処理するのが一般的です。
写真のマンションでは、その断熱処理がありませんでした。
珪藻土やエコカラットで改善できる?
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お部屋の湿気を快適な状態にコントロールしてくれるので有名なのが
「珪藻土塗り壁」や「エコカラット」です。
洗面脱衣室に珪藻土塗り壁の「はいから小町」を塗った現場では
「お父さんのお風呂上りに鏡が曇らなくなった」そうです。
風呂上りの湯気(湿気)を吸収して、鏡の結露を抑えてるんですね。
結露対策に期待できる優秀な建材です。
「その珪藻土を壁に塗ったらカビが納まりませんか?」
来店されたお客様がそれだ!と言わんばかりに口にしました。
「いい建材なのですが、今回の場合はあまり効果が期待できません・・・」
というのも
珪藻土塗り壁もエコカラットもその実力が発揮できるのはお部屋の中だけ。
私達が触れる事の出来る床・壁・天井の表面部分しか湿気のコントロールが出来ません。
つまり壁の裏側に結露の原因があった場合
内部結露を改善することが出来ません。
内部結露には断熱ボード
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RCのマンションで内部結露を改善するのであれば、コンクリートの壁に直接断熱処理するのが効果的です。
発砲ウレタンを吹き付ける工法もありますが
その場合、発泡ウレタンの手前に下地を組んでボードを貼りますから、壁が6センチも出っ張ってきます。
6センチも部屋が狭くなっては、家具が置けなくなってしまいます。
そこで、マンションの断熱改修工事でお勧めなのが「断熱ボード工法」
プラスターボードにスタイロフォームが裏打ちされた建材で、コンクリートの壁に貼るだけ。
そのままクロスが施工できるので、壁のでっぱりも2.5㎝で済みます。
しかも、この断熱ボードは
現場で大工さんが簡単に作れます。
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もちろんメーカーの既製品もありますが
納期が掛かりますし、特別な商品なのか別途に運賃も発生します。
2,3枚で済む程度の断熱改修なら大工さんに作ってもらった方がいいですよね。
さて、来店のお客様のマンションですが
多分、断熱材はコンクリートの壁にちゃんと打ち込んであると思っています。
カビの被害で困っている洋室がマンションの一番端の北西角に位置しているのと最上階であることから、
想像以上に寒気にさらされ、コンクリートの壁が冷たくなっているのでしょうね。
一度現地調査は必要ですが、
基本的に現在の下地ボードを撤去して断熱ボードを貼る工法で改善出来ると思います。
その様子は、いずれまたこのブログでご報告しますね。
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マンションで結露、カビにお困りの方は
エーゼン大塚建設で断熱改修のご相談が出来ます。
お近くの方は永代ショールームまでお越しください。
