こんにちは!
自然素材・輸入壁紙を使った「住宅リフォームブログ」を運営している
東京都江東区のエーゼン大塚建設 代表の大塚健太郎です。
単板ガラスとペアガラスで性能はどう違うの?
家の断熱性能を良くするために内窓を付けたいというお客様に
私はLIXILのインプラスを単板ガラスで提案しておりました。
するとそのお客様からの返信メールにはこんな質問が・・・
そりゃ、ペアガラスの方が断熱性能も高いし結露もしにくくなりますよ
熱還流率だって単板ガラスは6.0ですが、ペアガラスは2.9ですから~!
そう返答しようとして、ん?ちょっと待てよ
そもそも『熱還流率』の2.9ってどういう意味だ?
数字が低いほど熱が逃げて行かない=断熱性能が高い
っていう事はわかるけど、
「実生活ではどんな風に違いを体感できるものなんだろう?
あるいはどれだけお財布に優しいんだろう?」
お客様が知りたいのはきっとそういう事ですよね。
その視点でご説明する事こそ顧客満足度を上げる事に繋がると思い
いろいろ調べて、自分なりに計算してみました。
■単板ガラスと複層ガラスの断熱性比較
上の写真はW1800*H1200の腰窓3か所に単板ガラス仕様のインプラスを付けた物件です。
もしペアガラス(一般複層)仕様だった場合どう違うかを比較検討します。
今日のような寒い冬で外気温が7℃、家の中は暖房で22℃です
温度差15℃
腰窓は1.8*1.2なので、それが3か所で面積は6.4㎡
単板5㎜の熱還流率U値は5.9W/㎡・K
一般複層(ペア)ガラス3+A12+3 のU値は2.9W/㎡・K
この条件で8時間暖房運転した場合の窓から逃げる熱量を計算します
(計算を簡易にするため、その間室温も一定、外気温も一定とします)
単板ガラスの内窓から逃げていく熱量は
熱還流率×面積×温度差×時間
5.9×6.4㎡×15℃×8hr=4531W
一般複層(ペア)ガラス3+A6+3 の内窓から逃げていく熱量は
2.9×6.4㎡×15℃×8hr=2227W
その差は2304Wです
12帖タイプのエアコン(4.2kW)をおよそ30分余計に暖房運転させたのと同じくらいの熱量をロスすることになります。
8時間に対して30分ですから、ペアガラスの方が6.2%お得という事になります。
これを電気代に当てはめると
12帖タイプのエアコン暖房運転を8時間×30日で約5000円/月になります。
5,000円×6.2%=310円
月々310円の電気代が節約できます。
さあ、あなたはどうしますか?
ペアガラスの内窓にしますか、それとも単板ガラスの内窓ですか?
夏冬通してエアコンをフルに使用しているのは7ヶ月程度ですから年間2,170円
年間2,170円お得になります!
単板ガラスの内窓とペアガラスの内窓の商品代差額が37,000円ですから
18年ほどで初期費用を回収できます・・・って割が合わないですね(^_^;)
結局、どの内窓を選べばいいの!?
いままで、省エネ効果というカテゴリーで比較しましたが
その結果、単板ガラスでもペアガラスでも大きな違いはありません。
●コストパフォーマンスの高い内窓を希望するのなら 『単板ガラス』で十分でしょう
●もしガスファンヒーターを使っていたり、加湿器をバンバンたいているお宅であれば
単板ガラスの内窓を入れても結露が発生する場合があります。
その心配があるお宅は結露防止も期待できる 『一般複層(ペア)ガラス』がお勧めです。
●さらに、羨ましいほど日当たりのいいお宅で、夏の日差しが熱くてたまらないのであれば
遮熱性能も期待できる 『Low-E複層ガラス』がお勧めです。
コスト ・ 結露 ・ 遮熱
この3つのキーワードからお宅にあった断熱内窓選びをされると良いかと思います。
(断熱性能比較の計算はAGGのサイトを参考にしています)
住宅リフォームに合わせてインプラスを取り付けたいとお考えの方は
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