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住まい作りを楽しくする方法 関係者全員で暮らしを編集する

こんにちは!
自然素材・輸入壁紙を使った「住宅リフォームブログ」を運営している
東京都江東区のエーゼン大塚建設 代表の大塚健太郎です。

 

生活者が自分の理想の暮らしを実現するためには

リノベーションとどう向き合えばいいでしょうか?

 

「暮らしを編集する」

 

先日行った住宅リフォームの展示会でセミナー講師がそう表現していました。

 

住みたい空間作りの全てを設計事務所や工務店に委ねるのではなく

自分が大好きな素材や材料、デザインなどを住み手が自ら「編集する」自由。

その欲求・行動を私達工務店が応援していく。

 

とても共感できる内容でした。

 

作り手と住み手がその考え方を共有できれば、リノベーションは楽しい作業になりますね。

 

 

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写真は左官塗り中のお蕎麦屋さんのエントランス。

築地の銘店、布恒更科で修業したオーナーが新規開業する「手打そば 馥や(ふくや)」さんです。

 

元は居酒屋さんだった店内を借りて、

オーナーがオクテムデザインに設計を依頼

エーゼン大塚建設が施工という店舗リノベーションのスタイルです。

 

普通であれば、オーナーと打ち合わせをした設計者が図面を書き、施工者がそれを作る

それが図面通りに作られているかどうかを設計者が監理する

というのが一般的です。

 

でも、この現場では従来の方法に囚われずに

関係者全員が理想の店作りを共有し、アイディアを出していく

 

まさに「暮らしを編集」しながら進んでいきます。

 

「外壁の土壁コートのパターンはどんなイメージですか?」

と私が聴くと

「このキャニオン柄が良いんじゃないでしょうか」

とオクテムデザインの奥村さんがカタログを広げます。

 

確かに普通の櫛引パターンとはちょっと違ったちょいワイルドな感じです。

 

 

 

「人形町通りの蕎麦屋さんの櫛引の色合いがいい感じなんですよね」とオーナー

 

実際に壁を塗る左官の茂木さんも連れて、その外壁も見に行った帰り道

 

(茂木) 「あの櫛引はいかにも和風ですね、ザ・お蕎麦屋さんって感じ。でも、よそとあんまり代わり映えしないですよね・・・」

 

(オーナー) 「僕は素人なので、皆さんのセンスにお任せてもいいんですけど・・・」

 

(大塚) 「じゃあ、仕上げ塗の時にお立会いください。実際にパターンを見ていただいて決めましょう」

 

ところがその後、思いもしなかった事が判明します。

キャニオン柄の施工方法をメーカーに問い合わせすると

ガン吹きでベースを作り、専用のパターンローラーで凸凹を押し付けるという物でした。

 

この施工方法だと、左官工事というより塗装工事。

機械や道具を新たに用意しなければなりません。

茂木さんも相当悩んだようで

 

 

(茂木) 「どんな風な壁に仕上げます?」

 

(オーナー) 「いやぁ、僕は何とも・・・お任せします」

 

(大塚) 「いやいや目指すのは、施工してる僕らや設計が自己満足するようなカッコいい壁じゃないです。

前を通る人が気になって、お店に入ってくるような『集客できる壁』を作りましょうよ!」

 

(茂木) 「えぇ?、何か無茶振りじゃない?」

 

(オーナー) 「それ良いですね(笑)」

 

そして当日、土壁コートの他に茂木さんが持ってきたのがガーデニング材料のバーミキュライト(ひる石)。

 

土壁コート単体だと、繊維が入っただけのペースト状、これに珪砂を混ぜることで土感が出ます。

さらにバーミキュライトを入れることでエイジング感が出ます。

 

 

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この重厚感を見て、ありきたりの櫛引仕上は中止。

 

(茂木) 「段枠って言うのかな?枠を立ててそこに土を入れて壁をおこした時の枠跡が残る感じにしない?」

 

(大塚) 「光の角度で、ヒル石がキラキラ光って綺麗だよね」

 

(奥村) 「蕎麦ガラを混ぜたようにも見えますね、いいですね」

 

(オーナー) 「なんか素敵になっていきますね」

 

 

4人でアイディアを出しあう「暮らしの編集」作業に、茂木さんは火がついてしまったようです。

 

(茂木) 「巾木はどうします?」

 

(大塚) 「いやぁ、図面にないから壁をそのまま塗り下ろしていいんじゃない?」

 

(茂木) 「でもさぁ、石の巾木があると重厚感あって引き締まるよね」

 

オーナーと奥村さんに相談すると、即OK

急遽、石の巾木が付け加えられます。

これはモルタルカービングと呼ばれる造形技術で、ディズニーランドでも使われている技法です。

 

 

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最終的には着色をして本物の石のようになりますが、今のままでも十分重厚感がある入口になりました。

 

すると今度は、設計の奥村さんが悩み始めました。

ブラケット照明の光の当て方や看板、暖簾、メニュー表の配置をもっと素敵にしたいと

微調整を考えているようです。

素晴らしい化学変化ですね。

 

でも、この外壁仕上に関わる4人の打合せ「編集作業」はたった2日間の出来事です。

住み手と作り手が理想の住まい作りを共有できると、短時間でもこんな事が実現します。

 

楽しく住まい作りをするならば、関係者全員で暮らしを編集しましょう。

 

 

「手打ちそば 馥や」 さんは7月1日オープンです  

中央区日本橋小伝馬町14-19 (今だとGoogleストリートビューで昔の店舗外観が見れます)

 

店舗設計をした オクテムデザインのHPはこちら → http://oktmdsn.com/index.html

 

 

住宅リフォームにモルタルカービングや左官塗りを採用したとお考えの方は

エーゼン大塚建設でご相談いただけます。

 

お近くの方は永代ショールームにお越しください。

 

電話・FAX・メールでのお問い合わせはこちらからどうぞ

 

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