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練馬区 バレエスタジオリフォーム施工事例

P1015149.JPG

 

 施工概要 

地域    東京都練馬区

工期   34日間

費用   5,680,000円  

施工内容  147㎡(RCビルの4階)

・水廻り改修を含むスケルトンリフォーム

 

 

 お客様との出会い・ご依頼内容           
 
「願ってもない物件に巡り合い、たった今現場を見てきたところです・・・」
第1回打合せ.jpg
 
引地バレエスタジオを経営される引地佑介先生、真樹先生との出会いは、1通のお問合せメールからでした。
 
なかなか希望の物件に巡り合えず、夢を温めてきたという文面は、物件の情報も詳しく書かれた1100文字の長文で佑介先生の情熱があふれてくるようでしたでした。
 
「そしてついに、願ってもいない物件と巡り会い、たった今現場を見て来たところです・・・是非工事を前提に現場に立ち会っていただけないでしょうか」
 
その時の当社はマンションのスケルトンリフォームを2件施工中で時間も職人も余裕のない状態でしたが、佑介先生の熱意に動かされ現地調査に伺う事にしました。
 
 
 施工前                              
 
もしかすると掘出し物件!?
 
写真 2017-11-16 16 36 15.jpg

事前の資料図面から不安要因だったのはこの物件の持つ防振のポテンシャルです。

RC構造とはいえ築古。図面に表現されていないがせっかく天井を落としても小梁が邪魔をするのではないか?スラブ厚が薄くて防振性能が期待できないのでは?など心配は尽きません。

現地調査は現在ゼネコンの現場事務所として使われているテナントさんのお仕事中にお邪魔する形でそおっと行いました。

 

「あれっ?小梁が無い・・・」

天井点検口に顔を突っ込むと、意外な事に小梁が有りませんでした。天井を抜いたらさぞ快適なスタジオになりそうです。

 

「でもこの広いスパンで小梁がなければ、音の響きは半端ないだろうな」

そう思いながらPタイル貼りの事務所で飛び跳ねて、下階のテナントさんで耳を澄ませます。
でも思っていたほどは音が響いてきません。
これはいい意味の想定外!
これなら防振床を敷き込むことでスタジオとして使えそうです。

 

後日改めて現物を持ち込んで行った防振床テストは下の階の学習塾さんにも協力していただきました。
関係者立会いのもと
防振マット式防振置床式のふたつで飛び跳ねテストをします。

階下への音の抑制効果もさることながら
佑介先生も真樹先生も揃って

「絶対こっちの方が飛びやすい!」

防振置床式を採用することになりました。

ビーエムビル 4階賃貸室内にトイレ新設計画.jpg

それ以外にも佑介先生にはスタジオ作りで実現したい希望がありました。

「スタジオの中にトイレを作りれませんか?」

このビルは共用のトイレで、しかも女の子は下の3階に降りなければなりません。生徒さんが安心してレッスンできるようにスタジオ内のトイレが必須でした。

大家さんに相談すると、

「自費工事であればトイレを作ってもいいですよ」

と壁に穴をあけることを承知してくれました。

 

施工中                               
 
間仕切り壁の撤去と天井解体
 
写真 2018-01-17 9 20 18.jpg写真 2018-01-17 10 59 39.jpg
元はゼネコンの現場事務所が使っていたオフィスパーテーションを撤去。
アクティングエリアの天井は解体。
照明器具は再使用するために丁寧に取り外します。
 
 
 
写真 2018-01-19 11 20 29.jpg
 
先生のこだわり1
解体後に残った業務用エアコン
 
当初の計画では位置は変えず上に持ち上げるだけでしたが、折角高い天井が確保できたのだから、エアコンも横方向に移動する事にしました。

 
 
 
 
 
 
 
次にトイレ!
写真 2018-01-18 13 10 27.jpg写真 2018-01-25 16 12 14.jpg
 
ブロック積の壁向こうにある共用トイレに新しく作るトイレの排水をつなげばいい!
 
方針は決まっていますが、実際は計画通りに行くかどうかはわかりません。
既存配管の障害物をよけながら、スタジオのトイレの床高を最小限にとどめる配管ルート。
それは現地で設備のモロさんと数回にわたって打ち合わせを繰り返して決まりました。
 
 
写真 2018-01-29 8 51 23.jpg写真 2018-01-29 10 12 43.jpg
 
 
当初和便器を撤去してそこに新配管を繋ぎ、床を補修して洋便器を設置。
 
そんなプランでしたが、将来の原状回復や、下階への工事負担を考慮して和便器横の掃除口に繋ぐことにしました。これで既存の便器は一切壊さずに済み、下階のトイレで「工事中使用禁止」とならずテナントさんへのご迷惑も最小限に抑えられました。
 
 
◆先生のこだわり2
快適なトイレにする
 
生徒さんがトイレを快適に使えるように、
トイレの壁を簡易防音壁としました。
扉も防音扉です。
出入りの姿が鏡に映らないように、あえて出入りしにくい開き勝手にしています。
もちろん換気扇もブロック壁に穴を開けて新設しました
 
 
 
内装のコーディネート
写真 2018-01-21 8 47 00.jpg写真 2018-02-04 11 13 52.jpg
フィンランドのバレエ団時代に気に入っていたスタジオは決して派手ではなく、上品で落ち着いたイメージでした。
 
そこで天井はシンプルなホワイト
壁紙は黄色っぽいベージュとなりました。
 
 
写真 2018-01-12 16 38 10 (1).jpg写真 2018-01-28 11 53 49.jpg
 
♦♥先生のこだわり3
 
「オーツカさん、壁も白だと生徒のタイツが同化して足のポジションが良く見えないんです」
 
だから歴史のあるスタジオを感じさせる黄色っぽいベージュ色を希望されました。
つまり普通のクリーム色とも違うわけです。
 
その完成イメージを模索するために
解体前の現場写真に間仕切り壁のスケッチを合成してみたり
天井塗装後の現地で壁にクリーム色系のクロスを9枚貼って比較しました
 
 
 
防振対策
写真 2018-01-31 12 03 19.jpg写真 2018-02-03 8 42 44.jpg
 
防振床テストで置床式に決まったのですが、思わぬ問題が発生しました。
通常の置床には欠かせないパーチクルボードが手に入らないのです。
昨年11月頃から品薄になっていたパーチですが、2月には流通が改善しているだろうと見込んでいたのが大外れ。
 
そこで、佑介先生と相談して置床と在来床工法のハイブリット置床を考案しました。
支える足の数が増えたことで、
振動はより分散され
床の衝撃吸収性もUPしました。
 
 
写真 2018-03-18 1 19 46.jpg
 
♦♥先生のこだわり4
床の硬さ
 
「海外のバレエ団の練習スタジオに比べて日本のレンタルスタジオは床が硬いんです。
生徒たちが怪我の心配なく安心して踊れるスタジオ床を作りたい」
 
防振床テストの時からそのこだわりは強く、悩むことなく置床式を選ばれました。
 
 
 
上品なスタジオを演出
写真 2018-02-08 9 40 46.jpg写真 2018-02-16 11 30 01.jpg
 
新しい間仕切りドアと既存の玄関ドアにモールディングを施して重厚感を出しています。
玄関ドアの作業中、他のテナントさんが羨ましそうに眺めていました。
 
 
写真 2018-02-16 10 17 35.jpg写真 2018-02-26 13 39 17.jpg
 
アクティングエリアを広くとるためバックヤードを玄関側にまとめてあります。この狭さ感を解消するためにトンネル効果を利用しました。
 
狭い部屋だから壁は明るくしようというのは住まいの王道ですが
目の前に壁が迫るような距離感だと白い壁はかえって窮屈に感じます。
ここではあえて黒い壁紙を選んで奥行きがあるような目の錯覚を演出しました。
 
思わぬ収穫だったのが、横からの自然光がとてもいいライティングとなり
素敵なプロフィール写真が録れる背景になりました。
 
 
 
リノと鏡
 
写真 2018-02-19 10 36 36.jpg写真 2018-02-21 9 45 40.jpg
リノリウムはイギリス バーミンガム・ロイヤル・バレエ団で採用されているTFリュームを使用。
 
エレベーターのない4階で荷上げの職人さん達には苦労を掛けましたが
共用階段が広いので幅広の鏡を持ち込むことが出来ました。
ただ、広いスタジオは鏡ジョイント部分の歪みが分りやすいというデメリットがあります。
鏡は離れて立っている人の倍の距離を映し出します。
後ろに下がってみるほど、0.1ミリの歪みが大きな歪みとなって見えてくるんです。
 
鏡の親方にはオーツカの3回にわたる調整し直しに辛抱強く付き合ってもらいました。
 
 
 
 施工後                                 
 
スタジオ全景
P1015149.JPGP1015148.JPG
 
 
 
 
 
 
 
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P1015164.JPG
P1015132.JPG
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 担当より                              
 
P1015168.JPG
 
「もっと弾けた人かと思っていました」
 
初めての現調後、佑介先生が言われた言葉が面白すぎて忘れられません。

ブログやFacebookに投稿しているオーツカの写真を見て、
メチャクチャ陽気な人だと思い込まれていたようです。
 
そりゃあ不動産担当者や他のテナントさんとお話をするのですから
オーツカも信頼される専門家にふさわしい応対をしますよ(笑)
 
佑介先生はうちのブログを全部読んでくださったそうです。
ありがたいお話です。
またオーツカが施工したスタジオで数名お知り合いの方がいらっしゃると教えてくれました。
この業界は狭いのですね。本当に丁寧な仕事を心掛けないといけません。
 
そんな佑介先生の発する言葉やメールは、何度もオーツカを幸せな気持ちにさせてくれました。
 
「今日、実際に大塚さんにお会いできて勝手ながら、この方とならきっと良いスタジオができるなと直感的に感じてしまいました」
 
私もです!
佑介先生と真樹先生のために最高のスタジオを作りたいと思いました。
 
 
写真 2017-12-15 19 36 22.jpg
 
それに真樹先生のプランイメージにも驚かされました。
オーツカが送ったスケッチに修正を加えて送り返してくれたのが左のスケッチです。

プロのデザイナーさんに匹敵するプレゼンですね。
 
この1枚で、引地バレエスタジオをどんなスタジオにするかオーツカにはちゃんと伝わりました。
 
 
 
 
工事中LINEのやり取りも楽しませていただきました。
 
先生達のレッスン後、夜間にLINEが入るのですが
オーツカもベッドで横になりながら返事を書けたのも
リラックスした人間関係が構築できたからこそ!と思います。

何より佑介先生、真樹先生の裏表のないドストレートな言葉にどれだけ元気をもらった事でしょう
 
工事のプランを練っている時は
 
「楽しみ過ぎて、最近睡眠時間短めです(笑)」
「ワクワクが膨らんで、時間がいくらあっても足りません」
 
 
バックヤードの照明が晩は
 
「すごーい!感動です!!!」
「更衣室のライト最高です」
 
 
先生方がこだわって見つけたブラケット灯がスタジオについた時は
 
「待ちきれずに来てしまいました。素晴らしいです!」
「まだ完成していないのに夢のようです」
 
われわれ工事関係者のやる気をUPさせるナイスなリアクションで楽しませていただきました。
 
 
 
めったに出来ない貴重な経験
 
写真 2018-02-28 0 13 15.jpg
 
真樹先生が講習をされるジャイロトニックのジャイロマシンの組立てをさせていただきました。

無機質で合理性ばかり追求したスチール製のトレーニングマシンと違って、優雅な曲線で構成された木製のマシンはデザイン家具のようです。ただ美しいだけでなく、必要に応じた太さであり曲線であり見る物、使う物を虜にします。
 
ただ、美しいものはそれを作る過程が大変な訳で
重たいパーツをどの順番で、どの向きからビス留めしていけば組み立てられるか、脳トレのようでした。
 
佑介先生、真樹先生、オーツカにマサコさん
4人掛かりで組み立てる作業は、学園祭の準備のようで楽しかったです。
 
お引渡しの後、オーツカとマサコさんはジャイロトニックの体験をさせていただきました
役得役得。
 
 
 
お披露目でまさかのトークショー
写真 2018-03-03 14 03 08.jpg写真 2018-03-03 15 15 50.jpg
スタジオオープンのお披露目に呼んでいただいました。
3部構成のお披露目は、1部が生徒さん達のパフォーマンス、2部が先生が語るスタジオ作りのこだわり、3部が真樹先生のジャイロトニックの披露。
 
オーツカとマサコさんは2部のパネリストとして参加、
佑介先生が快適なスタジオを作るためにこだわった、防振床、リノリウム、スピーカー、照明、トイレ、内装のコーディネートなどを先生が語るたびに、技術者サイドから説明をするという役割でした。
 
足腰に負担の掛からない床を説明する時に、その場でジャンプをしたところ会場のご父兄から拍手をいただきました。シャンジュマンで飛んだだけで拍手をいただけるなんて、なんて優しいオーデイエンスの方々でしょう(笑)
 
そんな即興のおふざけも受け入れてくれる温かい雰囲気にあふれたお披露目でした。
 
佑介先生が本気ジャンプ出来るほど高い天井に恵まれた広いスタジオです。
これからどんな充実したレッスンが開催されるのか
将来国内外で活躍するプリンシパルが誕生するのではと
オーツカは妄想を膨らませてニヤニヤしておりました。
 
 
 
この度はエーゼン大塚建設にお声掛けいただき、本当にありがとうございました。
これからの引地バレエスタジオさんのご活躍を応援しております!
 
 
 
 
【お客様からのご感想】
 
P1015171.JPG

どんな物件が防振・防音の点からバレエスタジオに適切なのか分らずに悩んでいました。

 

知人がエーゼン大塚建設でスタジオを作って頂いており、良い評判を聞いていたこともありましたが、施工事例がたくさん載っているブログを見つけたのがエーゼン大塚建設さんを知った最初のきっかけです。すぐに相談させていただきたかったのですが、物件が見つかるまで随分時間がかかりました。それまではブログを読んでアイディアを温め、ついに物件が見つかった時は内見直後にメッセージを送らせていただきました。(←そしてすぐにお返事をいただきました)

 

エーゼン大塚建設への工事依頼の決め手は、防振防音についての経験がやはり第1の理由です。沢山の施工事例でいきさつや対処方法が分かったこと、そして大塚さんの熱意やお人柄も文章から垣間見ることが出来、是非お願いしたいと思いました。(マサコさんもです)

 

完成したスタジオは、私達の思い描いた通りで大満足でしたが、実際にレッスンが始まってみると、想像を超えた振動が踊る人によって生み出されることが分かり緊急にご相談!!となりました。

現在新しいアイディアを次々とご提案いただき、さらに高い理想を2人3脚で模索中です。

 

完成したから終わりではなく、こうして相談にのっていただけるというのは本当に心強い限りです。またどんな小さな疑問にもいつも丁寧にそして分かり易くご説明くださるので本当に安心です。

 

~引地バレエスタジオ~

 
 
引地バレスタジオさんのHPはこちらから
引地BS ロゴ.jpg
 
 
 
 
 
 
 
 
【追記】
想像を超える振動による下階への音漏れについて、まずは太鼓現象の軽減を試みました。
スタジオの床6ヶ所に穴を開け、置床内部の反響音を逃がす工法です。
これによりポアントのコツコツ音がかなり軽減されました。
 
今後、床の真ん中(一番振動が伝わりやすい場所)でジャンプした時の振動音を押さえるべく
下階の天井エアコンに防振金物を仕込む予定です。
 
 
バレエ問合せ.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 施工概要 

地域    東京都練馬区

工期   34日間

費用   5,680,000円  

施工内容  147㎡(RCビルの4階)

・水廻り改修を含むスケルトンリフォーム

 

 

 お客様との出会い・ご依頼内容           
 
「願ってもない物件に巡り合い、たった今現場を見てきたところです・・・」
第1回打合せ.jpg
 
引地バレエスタジオを経営される引地佑介先生、真樹先生との出会いは、1通のお問合せメールからでした。
 
なかなか希望の物件に巡り合えず、夢を温めてきたという文面は、物件の情報も詳しく書かれた1100文字の長文で佑介先生の情熱があふれてくるようでしたでした。
 
「そしてついに、願ってもいない物件と巡り会い、たった今現場を見て来たところです・・・是非工事を前提に現場に立ち会っていただけないでしょうか」
 
その時の当社はマンションのスケルトンリフォームを2件施工中で時間も職人も余裕のない状態でしたが、佑介先生の熱意に動かされ現地調査に伺う事にしました。
 
 
 施工前                              
 
もしかすると掘出し物件!?
 
写真 2017-11-16 16 36 15.jpg

事前の資料図面から不安要因だったのはこの物件の持つ防振のポテンシャルです。

RC構造とはいえ築古。図面に表現されていないがせっかく天井を落としても小梁が邪魔をするのではないか?スラブ厚が薄くて防振性能が期待できないのでは?など心配は尽きません。

現地調査は現在ゼネコンの現場事務所として使われているテナントさんのお仕事中にお邪魔する形でそおっと行いました。

 

「あれっ?小梁が無い・・・」

天井点検口に顔を突っ込むと、意外な事に小梁が有りませんでした。天井を抜いたらさぞ快適なスタジオになりそうです。

 

「でもこの広いスパンで小梁がなければ、音の響きは半端ないだろうな」

そう思いながらPタイル貼りの事務所で飛び跳ねて、下階のテナントさんで耳を澄ませます。
でも思っていたほどは音が響いてきません。
これはいい意味の想定外!
これなら防振床を敷き込むことでスタジオとして使えそうです。

 

後日改めて現物を持ち込んで行った防振床テストは下の階の学習塾さんにも協力していただきました。
関係者立会いのもと
防振マット式防振置床式のふたつで飛び跳ねテストをします。

階下への音の抑制効果もさることながら
佑介先生も真樹先生も揃って

「絶対こっちの方が飛びやすい!」

防振置床式を採用することになりました。

ビーエムビル 4階賃貸室内にトイレ新設計画.jpg

それ以外にも佑介先生にはスタジオ作りで実現したい希望がありました。

「スタジオの中にトイレを作りれませんか?」

このビルは共用のトイレで、しかも女の子は下の3階に降りなければなりません。生徒さんが安心してレッスンできるようにスタジオ内のトイレが必須でした。

大家さんに相談すると、

「自費工事であればトイレを作ってもいいですよ」

と壁に穴をあけることを承知してくれました。

 

施工中                               
 
間仕切り壁の撤去と天井解体
 
写真 2018-01-17 9 20 18.jpg写真 2018-01-17 10 59 39.jpg
元はゼネコンの現場事務所が使っていたオフィスパーテーションを撤去。
アクティングエリアの天井は解体。
照明器具は再使用するために丁寧に取り外します。
 
 
 
写真 2018-01-19 11 20 29.jpg
 
先生のこだわり1
解体後に残った業務用エアコン
 
当初の計画では位置は変えず上に持ち上げるだけでしたが、折角高い天井が確保できたのだから、エアコンも横方向に移動する事にしました。

 
 
 
 
 
 
 
次にトイレ!
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ブロック積の壁向こうにある共用トイレに新しく作るトイレの排水をつなげばいい!
 
方針は決まっていますが、実際は計画通りに行くかどうかはわかりません。
既存配管の障害物をよけながら、スタジオのトイレの床高を最小限にとどめる配管ルート。
それは現地で設備のモロさんと数回にわたって打ち合わせを繰り返して決まりました。
 
 
写真 2018-01-29 8 51 23.jpg写真 2018-01-29 10 12 43.jpg
 
 
当初和便器を撤去してそこに新配管を繋ぎ、床を補修して洋便器を設置。
 
そんなプランでしたが、将来の原状回復や、下階への工事負担を考慮して和便器横の掃除口に繋ぐことにしました。これで既存の便器は一切壊さずに済み、下階のトイレで「工事中使用禁止」とならずテナントさんへのご迷惑も最小限に抑えられました。
 
 
◆先生のこだわり2
快適なトイレにする
 
生徒さんがトイレを快適に使えるように、
トイレの壁を簡易防音壁としました。
扉も防音扉です。
出入りの姿が鏡に映らないように、あえて出入りしにくい開き勝手にしています。
もちろん換気扇もブロック壁に穴を開けて新設しました
 
 
 
内装のコーディネート
写真 2018-01-21 8 47 00.jpg写真 2018-02-04 11 13 52.jpg
フィンランドのバレエ団時代に気に入っていたスタジオは決して派手ではなく、上品で落ち着いたイメージでした。
 
そこで天井はシンプルなホワイト
壁紙は黄色っぽいベージュとなりました。
 
 
写真 2018-01-12 16 38 10 (1).jpg写真 2018-01-28 11 53 49.jpg
 
♦♥先生のこだわり3
 
「オーツカさん、壁も白だと生徒のタイツが同化して足のポジションが良く見えないんです」
 
だから歴史のあるスタジオを感じさせる黄色っぽいベージュ色を希望されました。
つまり普通のクリーム色とも違うわけです。
 
その完成イメージを模索するために
解体前の現場写真に間仕切り壁のスケッチを合成してみたり
天井塗装後の現地で壁にクリーム色系のクロスを9枚貼って比較しました
 
 
 
防振対策
写真 2018-01-31 12 03 19.jpg写真 2018-02-03 8 42 44.jpg
 
防振床テストで置床式に決まったのですが、思わぬ問題が発生しました。
通常の置床には欠かせないパーチクルボードが手に入らないのです。
昨年11月頃から品薄になっていたパーチですが、2月には流通が改善しているだろうと見込んでいたのが大外れ。
 
そこで、佑介先生と相談して置床と在来床工法のハイブリット置床を考案しました。
支える足の数が増えたことで、
振動はより分散され
床の衝撃吸収性もUPしました。
 
 
写真 2018-03-18 1 19 46.jpg
 
♦♥先生のこだわり4
床の硬さ
 
「海外のバレエ団の練習スタジオに比べて日本のレンタルスタジオは床が硬いんです。
生徒たちが怪我の心配なく安心して踊れるスタジオ床を作りたい」
 
防振床テストの時からそのこだわりは強く、悩むことなく置床式を選ばれました。
 
 
 
上品なスタジオを演出
写真 2018-02-08 9 40 46.jpg写真 2018-02-16 11 30 01.jpg
 
新しい間仕切りドアと既存の玄関ドアにモールディングを施して重厚感を出しています。
玄関ドアの作業中、他のテナントさんが羨ましそうに眺めていました。
 
 
写真 2018-02-16 10 17 35.jpg写真 2018-02-26 13 39 17.jpg
 
アクティングエリアを広くとるためバックヤードを玄関側にまとめてあります。この狭さ感を解消するためにトンネル効果を利用しました。
 
狭い部屋だから壁は明るくしようというのは住まいの王道ですが
目の前に壁が迫るような距離感だと白い壁はかえって窮屈に感じます。
ここではあえて黒い壁紙を選んで奥行きがあるような目の錯覚を演出しました。
 
思わぬ収穫だったのが、横からの自然光がとてもいいライティングとなり
素敵なプロフィール写真が録れる背景になりました。
 
 
 
リノと鏡
 
写真 2018-02-19 10 36 36.jpg写真 2018-02-21 9 45 40.jpg
リノリウムはイギリス バーミンガム・ロイヤル・バレエ団で採用されているTFリュームを使用。
 
エレベーターのない4階で荷上げの職人さん達には苦労を掛けましたが
共用階段が広いので幅広の鏡を持ち込むことが出来ました。
ただ、広いスタジオは鏡ジョイント部分の歪みが分りやすいというデメリットがあります。
鏡は離れて立っている人の倍の距離を映し出します。
後ろに下がってみるほど、0.1ミリの歪みが大きな歪みとなって見えてくるんです。
 
鏡の親方にはオーツカの3回にわたる調整し直しに辛抱強く付き合ってもらいました。
 
 
 
 施工後                                 
 
スタジオ全景
P1015149.JPGP1015148.JPG
 
 
 
 
 
 
 
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P1015145.JPG
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 担当より                              
 
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「もっと弾けた人かと思っていました」
 
初めての現調後、佑介先生が言われた言葉が面白すぎて忘れられません。

ブログやFacebookに投稿しているオーツカの写真を見て、
メチャクチャ陽気な人だと思い込まれていたようです。
 
そりゃあ不動産担当者や他のテナントさんとお話をするのですから
オーツカも信頼される専門家にふさわしい応対をしますよ(笑)
 
佑介先生はうちのブログを全部読んでくださったそうです。
ありがたいお話です。
またオーツカが施工したスタジオで数名お知り合いの方がいらっしゃると教えてくれました。
この業界は狭いのですね。本当に丁寧な仕事を心掛けないといけません。
 
そんな佑介先生の発する言葉やメールは、何度もオーツカを幸せな気持ちにさせてくれました。
 
「今日、実際に大塚さんにお会いできて勝手ながら、この方とならきっと良いスタジオができるなと直感的に感じてしまいました」
 
私もです!
佑介先生と真樹先生のために最高のスタジオを作りたいと思いました。
 
 
写真 2017-12-15 19 36 22.jpg
 
それに真樹先生のプランイメージにも驚かされました。
オーツカが送ったスケッチに修正を加えて送り返してくれたのが左のスケッチです。

プロのデザイナーさんに匹敵するプレゼンですね。
 
この1枚で、引地バレエスタジオをどんなスタジオにするかオーツカにはちゃんと伝わりました。
 
 
 
 
工事中LINEのやり取りも楽しませていただきました。
 
先生達のレッスン後、夜間にLINEが入るのですが
オーツカもベッドで横になりながら返事を書けたのも
リラックスした人間関係が構築できたからこそ!と思います。

何より佑介先生、真樹先生の裏表のないドストレートな言葉にどれだけ元気をもらった事でしょう
 
工事のプランを練っている時は
 
「楽しみ過ぎて、最近睡眠時間短めです(笑)」
「ワクワクが膨らんで、時間がいくらあっても足りません」
 
 
バックヤードの照明が晩は
 
「すごーい!感動です!!!」
「更衣室のライト最高です」
 
 
先生方がこだわって見つけたブラケット灯がスタジオについた時は
 
「待ちきれずに来てしまいました。素晴らしいです!」
「まだ完成していないのに夢のようです」
 
われわれ工事関係者のやる気をUPさせるナイスなリアクションで楽しませていただきました。
 
 
 
めったに出来ない貴重な経験
 
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真樹先生が講習をされるジャイロトニックのジャイロマシンの組立てをさせていただきました。

無機質で合理性ばかり追求したスチール製のトレーニングマシンと違って、優雅な曲線で構成された木製のマシンはデザイン家具のようです。ただ美しいだけでなく、必要に応じた太さであり曲線であり見る物、使う物を虜にします。
 
ただ、美しいものはそれを作る過程が大変な訳で
重たいパーツをどの順番で、どの向きからビス留めしていけば組み立てられるか、脳トレのようでした。
 
佑介先生、真樹先生、オーツカにマサコさん
4人掛かりで組み立てる作業は、学園祭の準備のようで楽しかったです。
 
お引渡しの後、オーツカとマサコさんはジャイロトニックの体験をさせていただきました
役得役得。
 
 
 
お披露目でまさかのトークショー
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スタジオオープンのお披露目に呼んでいただいました。
3部構成のお披露目は、1部が生徒さん達のパフォーマンス、2部が先生が語るスタジオ作りのこだわり、3部が真樹先生のジャイロトニックの披露。
 
オーツカとマサコさんは2部のパネリストとして参加、
佑介先生が快適なスタジオを作るためにこだわった、防振床、リノリウム、スピーカー、照明、トイレ、内装のコーディネートなどを先生が語るたびに、技術者サイドから説明をするという役割でした。
 
足腰に負担の掛からない床を説明する時に、その場でジャンプをしたところ会場のご父兄から拍手をいただきました。シャンジュマンで飛んだだけで拍手をいただけるなんて、なんて優しいオーデイエンスの方々でしょう(笑)
 
そんな即興のおふざけも受け入れてくれる温かい雰囲気にあふれたお披露目でした。
 
佑介先生が本気ジャンプ出来るほど高い天井に恵まれた広いスタジオです。
これからどんな充実したレッスンが開催されるのか
将来国内外で活躍するプリンシパルが誕生するのではと
オーツカは妄想を膨らませてニヤニヤしておりました。
 
 
 
この度はエーゼン大塚建設にお声掛けいただき、本当にありがとうございました。
これからの引地バレエスタジオさんのご活躍を応援しております!
 
 
 
 
【お客様からのご感想】
 
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どんな物件が防振・防音の点からバレエスタジオに適切なのか分らずに悩んでいました。

 

知人がエーゼン大塚建設でスタジオを作って頂いており、良い評判を聞いていたこともありましたが、施工事例がたくさん載っているブログを見つけたのがエーゼン大塚建設さんを知った最初のきっかけです。すぐに相談させていただきたかったのですが、物件が見つかるまで随分時間がかかりました。それまではブログを読んでアイディアを温め、ついに物件が見つかった時は内見直後にメッセージを送らせていただきました。(←そしてすぐにお返事をいただきました)

 

エーゼン大塚建設への工事依頼の決め手は、防振防音についての経験がやはり第1の理由です。沢山の施工事例でいきさつや対処方法が分かったこと、そして大塚さんの熱意やお人柄も文章から垣間見ることが出来、是非お願いしたいと思いました。(マサコさんもです)

 

完成したスタジオは、私達の思い描いた通りで大満足でしたが、実際にレッスンが始まってみると、想像を超えた振動が踊る人によって生み出されることが分かり緊急にご相談!!となりました。

現在新しいアイディアを次々とご提案いただき、さらに高い理想を2人3脚で模索中です。

 

完成したから終わりではなく、こうして相談にのっていただけるというのは本当に心強い限りです。またどんな小さな疑問にもいつも丁寧にそして分かり易くご説明くださるので本当に安心です。

 

~引地バレエスタジオ~

 
 
引地バレスタジオさんのHPはこちらから
引地BS ロゴ.jpg
 
 
 
 
 
 
 
 
【追記】
想像を超える振動による下階への音漏れについて、まずは太鼓現象の軽減を試みました。
スタジオの床6ヶ所に穴を開け、置床内部の反響音を逃がす工法です。
これによりポアントのコツコツ音がかなり軽減されました。
 
今後、床の真ん中(一番振動が伝わりやすい場所)でジャンプした時の振動音を押さえるべく
下階の天井エアコンに防振金物を仕込む予定です。
 
 
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